AZALEA NEWS 2024年10月

和食に欠かせない 『醤油』その種類と働きについてご紹介します。




【 濃口(こいくち)醤油 】


    :star1.0:特徴


  日本の生産量の8割以上を占め、塩分の他に
  うま味・甘味・酸味・苦味を併せ持っています。
  調理・食卓用と幅広く使えます。


    小さじ1(6ml)の塩分量・・・:arrow:0.9g



【 淡口(うすくち)醤油 】


    :star1.0:特徴


  日本の生産量の1割強を占めています。濃口醤油
  と比べ色味が淡いですが塩分は1割程度高めです。
  食材の色合いを生かしたい料理に使われます。


    小さじ1(6ml)の塩分量・・・:arrow:1.0g



【 溜(たまり)醤油 】


    :star1.0:特徴


  色が濃く、とろみと濃厚なうま味、独特の香りが
  特徴です。
  すし・刺身・照り焼き・佃煮などに使われます。


    小さじ1(6ml)の塩分量・・・:arrow:0.8g



【 再仕込み(さいしこみ)醤油 】


    :star1.0:特徴


  醸造を二度繰り返すような製法で濃厚な味わいに
  仕上がります。別名「甘露醤油」と言われ、すし・
  刺身・冷奴など食卓でのつけ・かけ用に使われています。


    小さじ1(6ml)の塩分量・・・:arrow:0.7g



【 白(しろ)醤油 】


    :star1.0:特徴


  薄口醤油よりさらに色味が淡い醤油です。
  淡い色に仕上がるため醸造期間が短く、
  吸い物や茶わん蒸しなどの料理に使われます。


    小さじ1(6ml)の塩分量・・・:arrow:0.9g




※醤油には塩分が含まれています。目的に応じて
  減塩醤油(濃口醤油の約50%以下の塩分量)を利用したり、
  使いすぎないようにしましょう。


普段何気なく使っている醤油ですが実は様々な働きで食品をよりおいしくしてくれています。




▲▼▲生臭さを消す働き(消臭効果)▲▼▲

  醤油に含まれる成分に食材の生臭みを取ったり覆いかくしたりする働きがあります。
  刺身など生魚を食べる際に醤油を使用するのは味付けだけでなく、生臭さを
  消すという目的もあります。


▲▼▲こんがりとした焼き色・香ばしさを出す働き(加熱効果)▲▼▲

  照り焼き・せんべい・焼きおにぎりなど、醤油に熱を加えるとこんがりとした焼き色と
  香ばしさが生まれます。これは加熱によって醤油のアミノ酸と糖が反応を起こし、
  色素成分と香り成分がつくられるためです。


▲▼▲食品の保存性を高める働き(静菌・殺菌効果)▲▼▲

  醤油には塩分やアルコール・有機酸が含まれており、細菌の増殖を止めたり、
  やっつけたりする働きがあります。醤油漬けや佃煮などの料理は、醤油の静菌効果を
  活用した保存食のひとつです。


▲▼▲主体となる食品の味を引き立てる働き(対比効果)▲▼▲

  醤油には食品の味をより豊かに味わい深くする役割があり、食品に醤油を加えることで
  主体となる食品の味を一層際立たせます。例えばバニラアイスに醤油をたらすと
  甘みが引き立ちアイスの味をよりはっきり感じることができます。


▲▼▲塩辛さを和らげる働き(抑制効果)▲▼▲

  醤油に含まれているうま味と有機酸に塩味を和らげる働きがあり、漬け物や塩鮭などに
  ほんの少し醤油をたらすと塩辛さを抑えることができます。塩味が和らぎ食べやすくなりますが、
  塩分は増えていますので、食べ過ぎには注意しましょう。


▲▼▲複雑でより深いうま味を生み出す働き(相乗効果)▲▼▲

  そばつゆや天つゆなどの醤油をベースとした調味料のコク深いうま味は、醤油の中の
  グルタミン酸とだしのかつお節に含まれるイノシン酸が働きあって生まれます。
  醤油の相乗効果は、料理の味を豊かにし満足感のある風味を生み出すために役立ちます。